React の portal を使ってスタック可能なモーダルを作成する
ただモーダルをスタック、ようするにモーダルの中からモーダルを追加で呼び出したりしたくなったりした場合、このライブラリだと難しくなりそうです。
そのため、スタック可能なモーダルのサンプルを自作してみました。
作成したコードと動作サンプルは上記のページにあげてあります。
React の portal でモーダルを作る
モーダルを出すためには画面をすべて覆う必要があります。しかし position: fixed
で覆おうとしても、途中のコンポーネントに overflow: hidden
などの設定があるとモーダルが画面全体を覆うことができなくなります。
こういった問題を解決するためにReactでは、子のコンポーネントを親のDOM階層下以外の場所に描画できるportalというものが用意されています。
import React, { FC, useRef, useState, useEffect } from "react";
import { createPortal } from "react-dom";
const Modal: FC = () => {
const ref = useRef();
const [mounted, setMounted] = useState(false);
useEffect(() => {
ref.current = document.querySelector("#__next");
setMounted(true);
}, []);
return mounted ? createPortal(<>ここにモーダル</>, ref.current) : null;
};
export default Modal;
簡略化していますがNext.jsだとモーダル用のコンポーネントはこんな感じになります。
モーダルをスタックさせる
モーダルをスタックさせるには、どこかでモーダルとその順序をもつ配列を何らかの形でもつ必要があります。
store に React のコンポーネントをそのまま配列に入れて順番を保持するようなことは推奨されていません。
なので、モーダル用のpropsをつくってそれを配列としてもつか、そういったことも難しいようであればEnumとかUnion型をpropsで渡して条件分岐させる方法が考えられます。ここのサンプルでは後者を採用しました。
import React, { useContext } from 'react'
type Props = {
type: string
}
const ModalContent: FC<Props> = ({ type }) => {
switch (type) {
case 'DIALOG_NAME':
default:
return (
<button onClick={(): void => console.log('close'))}>
close
</button>
)
}
}
export default ModalContent
createPortal
に渡すための ModalContent
を作ってこの中に props.type
を渡して出すダイアログの中身を構築しています。
ここではまだ閉じる機能の実装はしていません。
モーダルの情報をもった配列の変更
モーダルの状態をもった配列はどのコンポーネントからも変更できる必要があります。Reduxを使っていればそれでいいし、今回のようなサンプル程度のものであれば useReducer
と useContext
を使えばいいでしょう。
import { createContext, Dispatch } from "react";
export const Context = createContext<{
state: StateType;
dispatch: Dispatch<any>;
}>(undefined);
export type StateType = {
modals: string[];
};
export const initialState: StateType = {
modals: [],
};
export const reducer = (state: StateType, action): StateType => {
switch (action.type) {
case "PUSH": {
const modals = [...state.modals];
modals.push(action.modal);
return { modals };
}
case "SHIFT": {
const modals = [...state.modals];
modals.shift();
return { modals };
}
case "UNSHIFT": {
const modals = [...state.modals];
modals.unshift(action.modal);
return { modals };
}
default:
throw new Error("未定義");
}
};
サンプルで用意したのはPUSH, SHIFT, UNSHIFTの3つ。配列操作の名前の通りの挙動なので特に説明はいらないはず。
モーダルを呼び出す
モーダルを呼び出すには次のようにdispatchするだけです。
import React, { useContext } from "react";
import { Context } from "../modules";
const ExampleButton: FC = () => {
const { dispatch } = useContext(Context);
return (
<button
onClick={(): void =>
dispatch({
type: "PUSH",
modal: "DIALOG_NAME",
})
}
>
add modal
</button>
);
};
export default Page;